幹部社員を意識的に育成しよーとしても育成しきれない訳は?

幹部社員を意識的に育成しよーとしても育成しきれない訳は?

幹部社員の育成はおそらく全ての有望な会社の重要なミッションでしょう。

しかし、ほぼ全ての有望な会社では重要なミッションだとしても、幹部社員の育成に力を入れた事のない、または幹部社員の育成方法に悩んでいる会社は非常に多いはずです。

ほとんどの中小零細企業ではピーターの法則にハマった幹部社員もどきが大きな顔して働いている事でしょう。

何故ならば、日本社会では圧倒的に中小零細企業が多く、少し前までは年功序列・終身雇用の世の中が長く続き、幹部社員の定義さえ大企業または公務員の中でしか語られてこなかったからです。

よーするに、中小零細企業の中で幹部社員の定義に沿って就業している人材は非常に貴重で、幹部候補生としての要件を満たしている社員はほぼ皆無、幹部候補生を育成できるトレーナーや育成ノウハウをもつ企業なんて数パーセントしかない事でしょう。

幹部社員の育成を阻む大枠での要因

1つには、その組織の社会的ミッションが労働者に影響し、労働者が使命・自覚・責任など自己承認を得れていない事。
1つには、社会的地位が曖昧であること。
1つには、報酬が幹部社員として人生を賭けるだけの要件を満たしていないこと。

が大きく影響しており、中小零細企業における上記要件の確立は非常に困難を極める。

とはいえ、上で挙げた要件のみが幹部候補生として人を目覚めさせるスイッチではなく、経営者との良質な人間関係・与えられた責任重大な権限・包括的に考え尽くされた育成手法など、社内環境において幹部候補生を生み出す仕組みの構築は可能だ。

今回は中小零細企業における幹部社員の育成について様々な視点から過去から現在まで考察されてきたであろうが、まだ考察しきれていない点を浮き彫りにしてどういったアプローチが本質的なのかを探っていきたいと思います。

幹部社員の育成が難しくない大企業・公務員

大前提に、親の年収・育った環境が大企業や上級公務員を目指す方はそもそも中小零細企業で働く人とは違うことがデータで証明されており、親の年収は子に非常に影響を与えます。

そして、誰もが知っている企業または公務員に就職した場合は、家族、親戚、友人、知人からの評価も高く、社会から必要とされている自覚や責任感を得やすく、その組織で何も成していない段階から承認欲求がある程度満たされた状態になり、高揚感の中で使命を帯びやすい。

と同時に、その組織が非人道的な労働環境であっても辞職する決断がなかなか出来ず、うつ病・自死などに陥りやすい原因もこの辺りにあります。

また、交際・結婚相手や銀行などの融資でも大企業・公務員として働くと優遇され、その組織内での上昇意欲は高まりやすく、生涯年収についても明確化されており、人生設計が建てやすい。

このような事から、大企業・公務員で働く社員を幹部候補生・幹部候補として自ら奮起させやすい条件があることから、研修制度・試験制度などを用いれば幹部社員育成はさほど難しいミッションではありません。

 

幹部社員の今まで語られてきた育成方法は間違っていた!?

幹部社員の育成に切っても切れないモノにマネジメントによるヒューマンスキル開発があります。

課長職、部長職どこから幹部社員と定義するかは企業によって違いはあれど、そもそもマネジメントを円滑に行えない人材が幹部社員として組織されてしまっている企業は悲惨です。

とはいえ、マネジメントは3つのビジネススキルである

テクニカル
ヒューマン
コンセプチュアル

によるスキルバランスが整っている必要があり、短期的に習得できる能力ではありません。

しかし、コレを本人の自覚や力量とすれば中小零細企業で本当の意味で習得できる人は皆無です。

何故ならば、人が人をマネジメントするにはマネジメント側に幸福度による充足感が必要だからです。

企業が幹部社員を育成しようとすれば、ここに果敢にアクセスする試行が必要で、先ほど挙げた経営者との良質な人間関係や大きな社内権限も幸福の土台を整備するのに大きく貢献します。

幸福の土台については、
過去参考記事:飲食店で働く一人暮らしで貯蓄1000万以上ある人ってどれくらいいる?
で詳しく解説していますので、そちらの記事を参照して欲しいです。

このように、幸福の土台を意識的に整備させる必要があり、整備した人の中からしか真の幹部候補生は生まれてきません。

その他大勢の労働者の様にラットレース上にいるかのような経済事情で過ごす労働者の中からは幹部社員は生まれないという事です。

幹部社員の育成方法2.0(中小零細飲食企業)

今までの企業経営者または幹部社員は部下が副業をする事を好みませんでした。

禁止している会社も多かったと思います。

そして、部下が結婚や車や家の購入をしようとした時に共に後押しするかのような言動をしていたと思います。

お金が必要な事情が重大であればあるだけ、その部下が辞めれない可能性がある為です。

仕事に対して前向きになれとは言いますが、仕事に前向きになる動機を与えてこなかったとも言えます。

この国の様々なシステムには既得権者だけが儲かり、一般国民には無駄に浪費させ生涯ラットレースかのような日常を生きるよう罠が張り巡らされています。

この社会システムを中小零細企業の経営者ははっきり教えるべきなのです。

金融・保険・マイホーム・マイカー・義務教育期間に植付けられた同調圧力・でたらめな報道などを中小零細企業に就職してきた人たちが個人的に資本主義の負の呪縛から解放される事はほぼありません。

とはいえ、この呪縛から解放されずに中小零細企業の報酬ていどで個人の意思だけで幸福の土台を整備することなんて出来ないのです。

年功序列的な評価制度も非常に社員が伸びにくい環境を作っています。

差が生まれにくい報酬体系では幹部社員の育成方法2.0の教育を施した自由に生きる事を知った新世紀の社員たちを企業に留め続ける事ができないからです。

評価制度や経営状況をブラックボックスにせず、見える化して将来幹部として育てるべき社員個人がどの様に会社に貢献すべきかを思い巡らせる事の出来る組織構造に再構築すべきなのです。

このように、自由に生きる事を知った新世紀の社員によって会社にもたらされる恩恵は計り知れません。

主体的に会社に降りかかる様々なピンチやチャンスを自分事として捉え、自らの課題としてチャレンジする組織に再構築する事こそ、アジリティを求められた現代社会において理想的な組織となり得ます。

チーム戦、個人戦においても真の意味で何を守るべきかを理解している組織は非常に強いはずなのです。

では、具体的な育成順序を挙げてみましょう!

幹部社員の育成方法2.0(中小零細飲食企業)

1.会社に不都合な世の理を徹底的に教育する。
2.お金の仕組みを教育し、社内のカネの流れも透明化する。
3.副業ではなく複業もしくは社内起業させる。
4.実行できた幹部候補にはプロジェクトチームを編成し、チーム内の明確な裁量権を与える。
5.複業・社内起業で社内に利益を還元できれば候補を外す。(幹部時報酬予定の3倍の純利益)
6.幹部に上がれば、最低でも年棒4桁を支払う。
7.報酬に見合わない成果が年ベースで出る幹部の降格条項明記。
簡単じゃないですか?
1千万円の報酬渡して3千万円の純利益あげてくる幹部雇うのも、
他人のリスクで3千万円純利益ベースで利益作ったら1千万円年収稼ぐのも。
何で世間の会社はやらないんでしょうか?
単純な話をすれば、仕組みがないだけなのです。
多くの稼いでこない社員雇い続けなければいけない仕組みがあるから。
旧世代的で不効率な経営母体だから。
バカみたいに負債ばっか積み上げてきているから。
よーするに、経営者が無能ってことですよね?
数字作って来る幹部候補生になんも関係ないことですよね?
これが、今起きている日本の中小零細企業の問題なのです。
RBR合同会社は、飲食業界の闇に真正面から取り組んでいきます!

幹部社員に求められるスキルの育成方法

幹部社員は、自分の担当領域をマネジメントしたうえで、経営チームの一員として社長をサポートするのが役割です。

自らの役割を全うできるだけの能力と同時に、全社的な視点や経営へのコミットが必要となります。

どのような素養が必要か挙げてみます。

経営知識

経営戦略、会計や財務に関する知識はもちろん、自社に影響を与える社会的な動向、経済や文化などの幅広い知識が必要です。

「VUCA(変動・不確実・複雑・曖昧)時代」とも言われ、100%の成功法則など存在しませんからimproved through trial and errorを果敢に行う心が大切です。

コンセプチュアルスキル

意味や概念を起こす思考力を指し、中長期的に物事の本質を捉え、ビジョンメイキングしていく能力です。
詳しくは、下記参考記事を見て頂くと理解しやすいと思います。

過去参考記事:飲食業でも学ぶべきコンセプチュアルスキル(概念化能力)

ロジカルシンキング

物事や状況を論理的に把握して、施策を考え実行していく論理的思考力を指します。

VUCA時代だからこそ、難解な解をほぐし掴む力が求められます。

クリティカルシンキング

規準に基づく論理的、合理的でバイアスのない思考力を指します。

ロジカルシンキング同様にVUCA時代だからこそ、直感的・無意識的に受けているバイアスなどを取り払い意識的・熟慮的な思考によって修正をする思考法です。

統率力/行動力

日頃の言動から信頼を勝ち得ており、自ら行動し周囲を巻き込み動かす力です。

Work as Life

ワークアズライフを提唱したのは、筑波大学学長補佐である落合陽一准教授です。
ワークの中にライフがあり、ライフの中にワークがある働き方が現在の働き方だよと提唱したのが2017年。
現在は労働者層と資本家層では明確に思考法が別れゆく時代です。
ワークアズライフを心底理解し、実践出来る志向は幸福の土台を強固にした先にしか訪れません。

幹部社員の育成ポイント

見てわかるように、素養の習熟には短期的なトレーニングでは不可能です。

幹部社員の育成には現場での中長期的な経験が必要であり、ただ単に現場での経験を積むだけでは幹部としての要件を満たせません。

自分が幸せでなければ、他人を幸せにすることなど出来ないのと同様に、人生における充足度が高くなければ幹部社員の素養は身に付きません。

中小零細企業においては、幹部社員の育成方法2.0を活用しましょう。

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